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正解は、与喜山(よきさん)。
「与喜山暖帯林」は、約360ヘクタールの広がりをもつ照葉樹林で、国の天然記念物となっています。与喜天満神社の社叢(しゃそう)として本殿裏手に広がっていますが、古くは長谷寺の聖域で、木々の伐採が禁じられてきたため、その貴重な植生が守られてきました。
与喜山暖帯林は、山麓にイチイガシの林が、また中腹から山頂にかけてはコジイの林が見られます。背の低い植物が鹿などの草食動物のえさとなることも少なく、林層がバラエティーに富んでいて、厚みがあるのが特徴です。たとえば山麓のイチイガシ林では、シラカシ、スギ、アラカシが混生し、ジュズネノキ、ムヨウラン、ハナミョウガ、暖地性のシダ類などが林床を埋めています。また山頂部のコジイ林には、ヒノキやタカノツメ、ヤブラン、ヤブツバキなどが見られます。
奈良県内の社寺の森(杜)は、春日山原始林をはじめ聖域として守られてきた場所が多く、原始の姿に近い植生がよく観察できます。なかでもこの与喜山暖帯林は山頂から麓まで密度の高い森が残されています。長谷寺本堂からは、まさに木々の枝が密生し、もこもこと盛り上がるかのような山容が眺められます。
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