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近代化遺産ある記

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vol.7 旧鍋屋交番きたまち案内所(旧奈良警察署鍋屋連絡所)

掲載日:2014年10月29日

地域の人に愛され守られた派出所

古い町家が残る奈良きたまちは歴史の宝庫。かつて多聞城(たもんじょう)や奈良奉行所があったエリアで、東大寺転害門(てがいもん)などの文化遺産があります。この地に「鍋屋巡査派出所」が設置されたのは明治41年(1908)。当初は現在地から50mほど南の鍋屋町に建てられましたが、昭和3年(1928)に今の半田横町に移転し、派出所として活躍、昭和48年(1973)からは「鍋屋連絡所」として利用されました。連絡所の建物は明治41年に建てられた奈良女子大学の記念館や守衛室の意匠を意識し、景観に合う工夫がなされたと考えられています。

平成16年(2004)に閉鎖され、取り壊される予定だった鍋屋連絡所。そこに「待った」をかけたのは連絡所を愛してやまない地元の人々でした。歴史的に価値ある近代洋風建築・旧鍋屋連絡所を地域のために役立てようと「鍋屋連絡所の保存・活用と"奈良きたまち"のまちづくりを考える会」が2009年に発足。尽力の結果、連絡所は「旧鍋屋交番きたまち案内所」として復活し、きたまち観光の拠点として多くの人が立ち寄る場所となっています。

チェックポイント!

赤い屋根がカワイイ!

奈良女子大前の小さな交番

木造洋風建築の旧鍋屋連絡所は、建物の南半分が執務室、北半分が宿直室と廊下になっています。建物の南西を隅切りし、正面玄関は木製の両開き扉です。屋根は寄棟で、隅切り部には切妻(きりつま)の飾り破風(はふ)と棟飾りをのせたこじんまりした印象が、カワイイと評判です。

職場と家を兼ねた連絡所

昭和初年のおまわりさんの暮らし

建物には小さいながらも宿直室や物置があり、警察官が生活できるようになっていました。窓に使われているのは手延べの板ガラス。職人が手作りで作ったガラスで独特の波と風合いがあり、今では大変貴重です。また廊下への連絡口の高さも低く、当時の日本人の背に見合った設計でした。

きたまち観光の新拠点

奈良きたまち情報をゲット!

平成24年(2012)7月1日、新たに開設されたきたまち案内所。外観の可愛らしさに、ついふらりと立ち寄ってしまいます。中にいるのは「駐在さん」とよばれるボランティアの方々。きたまちの観光や道案内を丁寧にしてくれます。宿直室はギャラリーなどに活用されています。

旧鍋屋交番きたまち案内所 DATA

住所奈良市半田横町37-2
アクセス近鉄奈良駅から徒歩約5分
建造年明治41年(1908)
※昭和3年(1928)現在地に移設
一般公開10:00~16:00(水曜、12/27~1/5休)
問い合わせ0742-23-1928
(鍋屋連絡所の保存・活用と"奈良きたまち"のまちづくりを考える会)
関連サイト奈良きたまちHP
http://www.kitamachi.info/

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