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近代化遺産ある記

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vol.12 大城橋(潜水橋/沈み橋)

掲載日:2015年4月13日

川と人との暮らしを映す沈み橋

佐保川や飛鳥川など、奈良県の北部・中部を流れる川を集めて、大阪湾へ注ぐ大和川。川岸にはいまも豊かな自然が残り、市街地に安らぎを与えています。その大和川に架かる1本のコンクリートの橋。車1台しか通れない、欄干もない細い橋は、通称〝沈み橋〟と呼ばれ、生駒郡斑鳩町と北葛城郡河合町とを結んでいます。上流の御幸大橋と下流の昭和橋に挟まれた小さな橋は、いまも地域の人々の生活道路として活躍しています。

橋の正式名称は大城橋(だいじょうばし)。全長約66m、幅約2m。〝沈み橋〟の名前は、大雨などで川が増水すると水没してしまうことに由来し、奈良県では唯一の潜水橋です。コンクリートの橋になる前は、杭を打って簡単な板を渡し人が通るだけの、流されることを前提にした簡単な造りの橋でした。現在も上流から流れてくるものが引っ掛からないように、あえて欄干を設けず、無駄のないスマートな造りになっています。

チェックポイント!

素朴な生活道路の味わい

車1台で幅いっぱいの小さな橋

地元車の利用が高い大城橋ですが、橋の上ですれ違うのは不可能のため、対岸をよく見て譲り合いながらの進入となります。緑豊かな大和川に架かる小さな橋を、車がゆっくり渡っていく風景はのどかそのもの。ローカルな雰囲気を楽しめます。

橋の脇の〝出っ張り〟

車をやり過ごす通行人の待機場所

橋は車も渡れば人も渡ります。歩いているときに、もし向こうから車が来たら…?心配はご無用、橋には待避場所として2カ所の〝出っ張り〟が設けられ、通行人はここで車をやり過ごします。橋には欄干がありません。車も人も安全には注意して渡りましょう。

竜田川と三室山

川沿いに楽しむ大和の風景

大城橋の少し下流では、桜と紅葉の名所、竜田川が合流します。「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」(能因法師)、「千早ふる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」(在原業平)。斑鳩の里から三室山、竜田川と、秀歌を味わいながらの散策もおすすめです。

大城橋(潜水橋/沈み橋) DATA

住所生駒郡斑鳩町と北葛城郡河合町境
アクセス近鉄田原本線大輪田駅から北へ徒歩約10分
建造年現在の橋/昭和27年(1952)
一般公開自由
入館料無料
問い合わせ0745-57-0200(河合町役場)、0745-74-6800(法隆寺iセンター)

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