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勝手に奈良検定

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第50回 勝手に奈良検定

問題1

葛城市にあるこのお寺には、わが国で唯一、奈良時代創建当時の姿の東西双塔が現存します。今回の平城遷都1300年祭を記念して行われる「奈良大和路秘宝・秘仏特別開帳」では、創建以来初めて揃って初層が開扉されます。何という名前のお寺でしょうか。

第50回 勝手に奈良検定

正解

正解は、當麻寺(たいまでら)。

當麻寺は推古20年(612)、聖徳太子の弟である当麻皇子の創建といわれ、金堂、講堂、東西の三重塔など数々の建造物が残っています。双塔をなす東塔(天平時代初期)と西塔(天平時代末期)の2基の三重塔(国宝)は、わが国で唯一、創建当初の姿を今に伝える塔です。この両塔の初層が、平城遷都1300年祭を記念して、5月20日から6月20日まで開扉されます。東塔は基壇上から、西塔は正面柵手前から、三重塔の内部を拝観することができます(内部には入れません)。

天武天皇13年(684)に百済の恵灌(えかん)が導師となって落慶法要が行われた當麻寺。創建当時は三論宗でしたが、空海が立ち寄って真言宗となり、鎌倉以降は阿弥陀信仰が加わりました。當麻寺には中将姫伝説が伝わり、中将姫が蓮の糸で織り上げたという「當麻曼陀羅」は「根本曼陀羅」と呼ばれ、當麻寺の本尊となっています。国宝曼陀羅堂の厨子には、室町時代に転写された當麻曼陀羅が祀られています。

問題2

奈良市西大寺にあるこの仏像は、一面六臂の真紅の身体に獅子冠をつけ、弓矢を持ち、忿怒(ふんぬ)の形相をしています。明王に区分されるこの仏像、何という名前でしょうか。今回の平城遷都1300年祭を記念して行われる「奈良大和路秘宝・秘仏特別開帳」で特別公開されます。

正解

正解は、愛染明王坐像(あいぜんみょうおうざぞう)。

空海が持ち帰った密教の経典に描かれた仏像で、人間の本能である煩悩や愛欲そのものを仏心に変換させるという功徳をもっています。西大寺の愛染明王坐像(重文)はわずか30cm余の小像ですが、秘仏として大切に保存されてきたせいか、台座光背や衣紋の截金(きりかね)、彩色も鮮やかです。

胎内に納められた文書により、鎌倉時代の西大寺中興の祖・叡尊(えいそん)が、当時活躍していた仏師善円に造らせたものであることがわかりました。弘安4年(1281)元寇の役に際し、叡尊が元軍調伏祈願をしたとき、この愛染明王が持つ鏑矢(かぶらや)が妙音を発して飛び、元軍を敗退させたという伝説が残っています。平城遷都1300年祭を記念して、5月31日まで一般公開されています。

西大寺の塔跡基壇西側に建つ「愛染堂」は、宝暦12年(1762)に京都御所の近衛(このえ)政所御殿を移築したもの。愛染明王坐像のほか、叡尊の写実的な木造興正(こうしょう)菩薩坐像(重文)が安置されています。また愛染堂客殿には近世障壁画が遺され、平城遷都1300年祭を記念して、11月15日(除外日あり)まで一般公開されています。

問題3

生駒市にある宝山寺では、平城遷都1300年祭を記念して、5月1日~20日まで「厨子入り五大明王像」が開帳されています。この五大明王像の仏師でもあり、江戸時代の宝山寺中興の祖でもある僧は誰でしょう。

正解

正解は、湛海(たんかい)。

湛海(1629~1716)は伊勢の生まれ。京都東寺や高野山など密教の霊地で修業を重ね生駒山に入り、延宝6年(1678)に宝山寺を再興しました。山腹にある般若窟(はんにゃくつ)に弥勒菩薩を祀り、十三重石塔の修復、聖天堂や根本中堂の建立など、寺の復興に努めました。湛海の造る仏像は、密教僧にふさわしく不動明王を中心とした明王像が多く、唐招提寺不動明王坐像も代表作の1つです。

明王の「明」は、神秘的な力を持つ言葉や真言を意味します。明王は、両界曼荼羅の中央に位置する如来に代わり、救いがたい衆生を威嚇、救済するために忿怒の姿をしています。五大明王とは、中央に座る不動明王と、周りを囲む降三世(こうざんぜ、東)・軍荼利(ぐんだり、南)・金剛夜叉(こんごうやしゃ、北)・大威徳(だいいとく、西)をいいます。五大明王全尊が揃うのは不退寺、宝山寺、東寺など全国に7寺しかありません。宝山寺の厨子入り五大明王像(重文)は、平城遷都1300年祭を記念して5月1日から20日まで特別公開されます。

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