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勝手に奈良検定

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第69回 勝手に奈良検定

問題1

今年1年の奈良のお祭りのとりを飾る「春日若宮おん祭」。12月15日、もちいどの通りにある大宿所では、写真のようなある儀式が行われます。さて、いったいなんでしょう。

第69回 勝手に奈良検定

正解

正解は、御湯立(みゆたて)。

♪センジョ行こう、マンジョ行こう、センジョの道に何がある 尾のある鳥と尾のない鳥(ウサギ)と…♪。これは、大宿所のようすを歌った古くから伝わる歌で、大宿所に懸けられたキジやウサギなどの懸物(かけもの)を歌ったものです。大宿所はおん祭の願主役、御師(おし)役、馬場役を勤める大和士(やまとざむらい)が、神事に参加するにあたって精進潔斎を行う参籠所で、宿所には祭礼で身につける装束や武具など、大和士に関わる物がずらりとならんでいます。

15日17時から、おん祭が無事執り行われることを祈願する大宿所祭が行われますが、同じ大宿所境内で、14時半、16時半、18時の3回にわたって行われるのが、この「御湯立」です。14時半は地元商店街による大宿所詣行列のために、16時半からは大和士のために、18時からは一般参拝者のために、御湯立が行われます。儀式を行うのは「ソネッタン」と呼ばれる大和郡山で代々巫女を継承する女性で、昭和60年に復興されました。

腰にはワラで編んだ「サンバイコ」を巻き、クマザサの束を両手に持ち、それをぐらぐら沸き立つお湯に入れると、独特の節回しで言葉を唱えながら辺りにお湯を振りまきます。「伊勢は神明天照(ていしょう)皇太神宮様の花の御湯(おんみゆ)なーり、左右左(さようさ)、左右左、左右左」と、透明感のある声が冬の大宿所に響き渡ります。サンバイコは安産にご利益があるといわれ、妊産婦の参拝も多く見られます。商店街の人々によって振る舞われる「のっぺ汁」もぜひご賞味を!

問題2

「明治維新の魁(さきがけ)」といわれる天誅組。このメンバーで、『南山踏雲録(なんざんとううんろく)』の著者といえば、さてだれでしょう。

正解

正解は、伴林光平(ともばやしみつひら/ばんばやしみつひら)。

伴林光平(1813-64)は、幕末、歌人として、国学者として、また志士として活躍した人物で、現在の藤井寺市に生まれました。真宗寺院の僧侶でしたが和歌や国学の方に熱心で、歌会などで門人たちに和歌を教える一方、大和や河内の山陵調査に情熱を傾け、『大和國陵墓検考』など数多くの著書をまとめています。尊王攘夷の活動に加わるべく還俗し、法隆寺界隈に移り住みました。

文久3年(1863)、光平は中山忠光を中心とする「南山の義挙」、のちにいう「天誅組の変」に記録係として加わります。天誅組は、奈良県で組織された尊王攘夷思想の一派のこと。天皇の大和行幸を機に一気に倒幕へもちこもうと挙兵し、8月17日、五條代官所を襲って政治機関を設置します。しかし、動きを察知した薩摩藩、会津藩により翌日行幸は中止、天誅組は皇軍から一転、逆賊となり、追討される立場になってしまいました。

光平も逃走中に捕えられました。はじめ奈良奉行所に送られたのち、京都に移され、翌年4月に斬首となっています。このとき、光平が獄中で自らワラの筆を作って書き記したのが『南山踏雲録』です。そこには挙兵の記録がことこまかに書き残されており、天誅組の足跡を知る貴重な資料となっています。また歌人らしく、随所に熱い思いを歌った和歌が散りばめられ、若くして散った志士たちの青春の記録として、いまもなお読み継がれています。

問題3

寅の年、寅の日、寅の刻に毘沙門天が出現したのは信貴山朝護孫子寺。では養老2年2月の午の日に、千手千眼観世音菩薩が出現した、一休さん修行で知られるお寺といえば、さてどこでしょう。

正解

正解は、松尾寺。

松尾寺は、大和郡山市の松尾山にある真言宗の寺院。正式な山号は補陀落山(ふだらくさん)ですが、松尾山(まつのおさん)の通称で親しまれています。養老2年(718)、舎人(とねり)親王の『日本書紀』などの編さん成就を祈願して、永業(ようごう)が開いたと伝えられています。以後、国家の安泰を願う勅願寺として、また中世以降は山岳仏教や修験道の寺として大いに栄えてきました。

ところで、養老2年の開創の年、舎人親王は42歳の厄年に当たっていたため、厄除けもあわせて祈願したといいます。松尾寺が日本最古の厄除け霊場といわれるのはこの伝承に基づくもので、いまも厄除け祈願の満願に当たる初午の日には、「まつのおさん詣り」として盛大に大祭が行われます(2012年は2月3日)。また舎人親王が参詣していた養老2年2月初めの午の日に、東の山の方に紫色の瑞雲がたなびき、千手千眼観世音菩薩が出現したと「松尾山縁起」に伝え、のちに松尾寺の本尊(秘仏)として篤く信仰されています。

松尾寺恒例の行事としてよく知られるのが「一休さん修行」。心身ともに健康で賢くなるようにと、小学生3年生~6年生の男の子を対象にした修行が行われています。僧衣に身を包み、写経や座禅、掃除をするなどして体や精神を鍛えるもので、地元の子どもたちを中心に大勢の参加者があります。年末の「やくよけ除夜祭」でも、鐘をつく一休さんたちの姿が。大和郡山や斑鳩を一望する山中での修行は、気分をリフレッシュするのにオススメ。一般の人も予約すればさまざまな修行を体験できます。

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