ホーム > 歴史・文化 > 勝手に奈良検定 > 第122回 勝手に奈良検定

勝手に奈良検定

オンライン書籍

第122回 勝手に奈良検定

問題1

写真中央の建築部材は、ある動物の名前を取って呼ばれています。次のどれでしょう。

1.犬走り(いぬばしり)
2.鴨居(かもい)
3.蟇股(かえるまた)
4.猫足(ねこあし)

第122回 勝手に奈良検定

正解

正解は、3の蟇股。

写真は仏教美術資料研究センターの昇降口の蟇股です。かつて奈良県物産陳列所と呼ばれた同センターは、随所に古社寺に見られる建築技法が用いられています。ところで日本建築には動物の名前を用いた名称がみられます。蟇股の名前は、その名の通りカエルが股を広げてふんばっている姿に似ていることから付けられました。当初は構造材としての実用性が重視されましたが、やがて建築方法の進化によって実用面では不要となり、装飾材としてのみ用いられるようになります。

ちなみに犬走りは軒下のように建物の周りに設けられたわずかな平面のこと、鴨居はふすまや障子の上部をはめる溝のある横木のことです。また猫足は、猫の足のようにカーブを描く椅子や机、台の脚の形状のことで、正倉院宝物でもおなじみです。

問題2

6月下旬から7月中旬にかけて咲くオオヤマレンゲの自生地があるのは、次のどれでしょう。

1.御蓋山(みかさやま)
2.三輪山(みわやま)
3.倶留尊山(くろそだけ)
4.八経ヶ岳(はっきょうがたけ)

正解

正解は、4の八経ヶ岳。

オオヤマレンゲは高さ1~3mほどのモクレン科の落葉低木です。名前は「大峰山に咲く蓮華に似た花」の意味で付けられました。吉野から奈良県南部に尾根を連ねる大峰山脈のうち、弥山、最高峰の八経ヶ岳、明星ヶ岳一帯に自生地があり、国の天然記念物に指定されています。6月下旬から7月中旬、みずみずしい高山の緑のなかに咲く純白の花は清楚で美しく、天川村の〝村の花〟にもなっています。

御蓋山は奈良の市街地に隣接し、神山として信仰篤く伐採が禁じられてきました。そのため太古の植生が守られ、春日山原始林として世界遺産となっています。三輪山も大神神社の御神体で、狭井神社境内から届け出をして入山することができます。倶留尊山は曽爾高原に隣接し、一面のススキの原やお亀池を一望できます。

問題3

鎌倉時代、叡尊(えいそん)と一緒に人民救済に努め、北山十八間戸を建設したのは誰でしょう。

1.忍性(にんしょう)
2.行基(ぎょうき)
3.空海(くうかい)
4.湛海(たんかい)

正解

正解は、1の忍性。

忍性は、鎌倉時代に戒律を復興し、西大寺を真言律宗の道場として復興させた叡尊の弟子です。叡尊の手足となって人民救済に努め、その一環として寺院の復興、道路や橋の建設を行いました。なかでも般若寺の南に、病や貧困に苦しむ人々の救済のために建設した北山十八間戸はよく知られています。2017年には、生誕800年を迎えます。

その忍性が最も尊敬したのが、奈良時代の僧・行基でした。土木事業や大仏造立に貢献した行基の生涯は忍性自身に大きく影響を与えました。行基の眠る生駒の竹林寺には、鎌倉・極楽寺、大和郡山・額安寺とともに忍性の遺骨を納めた五輪塔が建っています。空海は平安時代初めの僧侶で真言宗の開祖、また湛海は江戸時代の僧で、西大寺と同じ真言律宗の生駒宝山寺を中興した人物です。

問題一覧

このページの先頭へ

Copyright © NANTO BANK,LTD All Rights Reserved.