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勝手に奈良検定

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第133回 勝手に奈良検定

問題1

この亀のかたちをしたパンは、あるお寺で買うことができます。さて、そのお寺は次のどこにあるでしょう。

1.明日香村
2.王寺町
3.奈良市
4.桜井市

第133回 勝手に奈良検定

正解

正解は、4の「桜井市」。

ところで桜井市にあって、亀パンを売っているお寺、いったいどこか、わかりましたか。答えは日本三文殊の1つに数えられる古刹、安倍文殊院。ではなぜ亀パンなのでしょう。それは本尊が文殊菩薩であることに理由があるんです。文殊菩薩は智慧の神様であり、そのことから安倍文殊院は学業祈願やぼけ封じのお寺としても知られます。「鶴は千年、亀は萬年」の言い慣わし通り、パン生地・餡にカボチャが入ったカロチン豊富なパンをよく噛んで脳をリフレッシュ、ぼけることなく元気で長生き、ついでに頭もよくなれば…のた~くさんの願いがこもった亀パンなのです。美味でかたちも可愛いとあって大人気だとか。

ほかの選択肢も亀つながりです。明日香村といえば亀石。こちらは残念ながら、食べられない大きな亀ですね!大阪との境に位置する王寺町は、町内を流れる大和川の「亀の瀬」の難所で知られます。奈良市の亀といえば猿沢池の亀。一時は日向ぼっこをする亀の姿がよく見られました。ところで本尊の文殊騎獅像は、鎌倉時代の仏師・快慶の作。乗っている獅子像を含めた像の高さは約7mあり、日本一の大きさです。渡海文殊と呼ばれる群像を成し、群像全体で国宝となっています。この春、奈良国立博物館では快慶展を開催。安倍文殊院の本尊は出展されませんが、博物館見学の締めくくりがてら、文殊さんと亀パンに会いに、桜井まで足を延ばされてはいかがですか?

問題2

「春日野の●は散りにて何をかもみ狩の人の折りてかざさむ」。万葉集に詠まれたこの歌、●のなかに入る漢字は次のどれでしょうか。

1.梅
2.桃
3.桜
4.藤

正解

正解は、4の「藤」。

正解の漢字をはめた歌を改めてみてみましょう。
「春日野の藤は散りにて何をかもみ狩の人の折りてかざさむ」(万葉集巻10-1974、作者不詳)
春日野の藤の花が散ってしまった。狩りをする人たちはもう藤がないというのに、何の花を折って飾りとするのであろうか―。春日野は春日の神がおわす聖なるエリア。藤原氏にゆかり深い地であり、春日の社紋も藤の花とあって、古代から春日野といえば「藤」のイメージが強かったことでしょう。いまも春日大社の万葉植物園を彩る藤はもとより、春日大社の境内から見る春日山の山麓、奈良公園、柳生街道沿いなど、野生の藤もたくさん見られます。

歌に詠まれる狩りとは「薬狩り」のこと。薬用として用いられる鳥獣を獲ったり、薬草を摘んだり、男女ともに楽しめる行事だったようです。薬狩りは古くは推古天皇の時代に始まり、推古19年(611)の5月5日には、菟田野で「薬猟」が行われたことが記されています。春日野であれば、男性は滋養強壮に効くというシカの袋角を集めたのかもしれません。そういった行事の際にも、藤の花房を頭や衣に差して飾りおしゃれを楽しんだ、古代の人々の暮らしがうかがえる歌です。

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