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東洋民俗博物館

九十九翁のユニークなコレクション


東洋民俗博物館展示室


東洋民俗博物館外観


展示品の数々。
左上:中国の纏足、右上:パラオの石貨、左中:煙草の吸殻、右中:離縁祈願の絵馬、左下:「無限の宇宙を有限の人間が知ろうとしている」。九十九翁の言葉を記した石碑、右下:「吾唯足を知る」の禅の言葉。九十九翁はユーモアいっぱいのもじり語を残しているが、それは行ってのお楽しみ


「これは何でしょう」。考えてみよう!

色とりどりの花が咲き誇る庭に、緑の屋根のメルヘンチックな洋館。あやめ池の西側に建つ東洋民俗博物館は、遠くからでもひときわよく目立つ。開館は昭和3年(1928)5月。大正15年に開園したあやめ池遊園地の一角に建った。創設者で初代館長の九十九豊勝氏(明治27年〈1894〉~平成10年〈2004〉)は、早稲田大学在学中に、シカゴ大学教授で人類学者のフレデリック・スタール博士と運命的な出会いをする。博士は1904年のセントルイス博覧会で日本文化を紹介するために日本を訪れていたが、九十九氏はその助手兼通訳を買って出た。スタール博士は和服姿で全国の神社のお札を集め歩いたことから、当時「お札博士」の異名をとり、同行した九十九氏も自然と民俗学に目覚めていったという。

民俗学への興味をもってからの九十九氏の蒐集は、とどまるところを知らず、それがそのままこの博物館の魅力になっている。とにかくいろいろなものがある。箸袋、切符、貯金箱、仏像、考古遺物、土俗人形、民芸品、生活用具、絵馬…。集めた地域も世界に広がる。中国の食堂の看板、纏足(てんそく)、朝鮮の魔除け、ジャワの影絵人形、インドの経典や僧侶の食器、チベットの金銅製仏像、パラオの石貨、ハワイの椰子の実製煙草入れ、チェコのくるみ割り人形などなど、こんなものまでどうやって集めたのかというものばかり。博物館として建てられた洋館は、中央から左右に翼が広がるような造りだが、館内のいたるところをあらゆるモノたちが埋めつくしている。また陳列棚は開館時にオリジナルにしつらえたもので、それ自体も味わいある品だ。

九十九翁コレクションの中でも特に知られるのが、性や性崇拝に関わるもの。性崇拝に用いられる男女のシンボルの数々や、遊び心が生み出した性にまつわる仕掛けのある人形や生活用具、デザインなど、よくぞここまでという品々ばかり。それらがあっけらかんと展示され、見て楽しく、興味深く思えるのも、いまは写真でしかうかがい知ることのできない九十九翁の人柄がなせるわざだろう。館内にはほかにも膨大な煙草の吸殻をはじめ、離婚絵馬、「嫁の尻たたき」など、ユニークなものばかり。また学術的にも貴重な中国の版画類などは、研究者も垂涎のコレクションだ。一見、使用方法がわからない道具を並べた「これは何でしょう」のコーナーもあり、四男の弓彦氏が丁寧に説明してくれる。明治生まれのおしゃれな粋人、九十九翁の世界に遊べる国内でも珍しい博物館だ。

名称東洋民俗博物館(とうようみんぞくはくぶつかん)
所在地〒631-0032 奈良市あやめ池北1-5-26
問い合わせ先 TEL東洋民俗博物館 0742-51-3618
休日要予約
料金大人500円、小人300円
拝観、開館、開園時間10:30~16:30
交通(マイカー)第二阪奈道路宝来ランプから約4km、約10分
交通(公共交通機関)近鉄菖蒲池駅から徒歩約3分
駐車場有り/無料

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