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勝手に奈良検定

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第145回 勝手に奈良検定

問題1

ねじり鉢巻きにギンガムチェックの着物が可愛いこのキャラクターの名前は?

1.てんまる
2.これもりくん
3.ごんたくん
4.郷士くん

第145回 勝手に奈良検定

正解

正解は、3の「ごんたくん」。

ごんたくんは吉野郡下市町のマスコットキャラクターで、人形浄瑠璃や歌舞伎「義経千本桜」三段目の主人公「いがみの権太」がモデル。由緒正しい釣瓶(つるべ)鮨屋さんに生まれた権太ですが、まっとうに育つどころか10代から遊女に入れあげ、ゆすりたかりは当たり前、両親もほとほと愛想を尽かすほどの放蕩息子として描かれます。しかし劇後半では改心し、父親が必死にかくまっていた平家の落武者・平維盛を救うために妻子ともども身代わりになって死んでいきます。どうしようもない悪党ながら、最後の最後で見せる正義感と男気にホロリとさせられること間違いなし。下市町には釣瓶鮨屋のモデルとなった老舗料亭が今も営業しているので、訪れてみてはいかがでしょうか。

白と黒のギンガムチェックが可愛いごんたくんの着物は「弁慶格子」という日本の伝統的な柄が使われています。大きな升目と太い縞が粋な印象的ですね。「勧進帳」の弁慶役が身につけたことで流行した柄で、歌舞伎ではいがみの権太をはじめ、性格の強そうな人物が着ていることが多いです。この「権太」という言葉は、物語が作られて数百年たった今でも使われています。いたずらっ子やヤンチャな男の子の代名詞で使う「ごんたさん」は関西人にとっては耳慣れた言葉ではないでしょうか。他にも漫画やテレビ番組で腕白キャラクターに「ゴンタくん」という名前が多いのも、もともとはこのいがみの権太に由来すると知れば面白いですね。

問題2

吉野町の窪垣内(くぼがいと)という集落には、ある生き物を飼ってはならないという言い伝えがあります。さてその生き物とは?

1.犬
2.猫
3.鳥
4.ハムスター

正解

正解は、1の「犬」。

吉野川と支流の高見川との合流点に位置する窪垣内は、およそ70世帯が暮らす小さな集落です。「窪垣内」という名前は、ここで吉野川がUの字型に大きく蛇行し窪状になっていることに由来します。この辺りには天武天皇(大海人皇子)にまつわる伝承が数多く残り、「犬を飼ってはならない」というのもその1つ。672年、大海人皇子と大友皇子が皇位継承を巡って争った日本古代史最大の内乱「壬申の乱」で、大友皇子の兵に追われた大海人皇子がこの地に逃れ、村の老人に助けを求めました。老人は吉野川の川べりにあった舟を逆さにしてその中に皇子を隠し、追手の目につかないようにしましたが、敵兵が連れていた犬が皇子の匂いを嗅ぎつけて吠えたため、老人は石を叩きつけて犬を殺してしまいました。老人のとっさの機転が皇子を救ったのです。このことから窪垣内では犬を飼うと災いが起こるといわれ、1300年たった今も守り続けられているそうです。

窪垣内集落から吉野川に沿って5㎞ほど下流にある吉野町宮滝も大海人皇子ゆかりのスポット。巨岩奇岩が両岸に迫り、瀬と淵が交錯する景勝地で、皇室の離宮「吉野宮」があったとされ、壬申の乱の旗揚げとなった地ともいわれています。2018年5月には聖武天皇が利用したとみられる大型建物跡も発見され話題となりました。宮滝にある吉野歴史資料館には、吉野宮の復元図や壬申の乱の系図のほか、吉野を詠み込んだ万葉歌などが展示されており、古代史好きは必見。宮滝や窪垣内を訪れるなら、川遊び客で賑わう前の春~初夏もしくは初秋がおすすめ。美しい吉野川の景観に癒されつつ、古代ロマンに思いを馳せて散策やドライブなどはいかがでしょうか。

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