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なら歴史芸術文化村

掲載日:2022年7月5日

商業施設 飲食店

奈良の芸術文化の体験、情報発信の拠点として、2022年3月21日、天理市に開村した「なら歴史芸術文化村」(以下、文化村)。文化財の展示、芸術とのふれあい・交流、農産物や工芸品の販売、屋外体験など、さまざまな機能が寄り集まった、かつてない複合文化施設です。博物館や美術館とはひと味違った魅力をご紹介します。

開村に至るまでの経緯

2014年: 前身となる「(仮称)奈良県国際芸術家村」の整備に向けた検討開始                 
2015年: 天理市杣之内(そまのうち)町を候補地として選定
2016年: 整備に向けた動きが本格化
2020年: 「なら歴史芸術文化村条例」を制定               
2022年: 整備工事完了
同年  : 開村

コンセプトは「『なぜ?』が芽生える。『知る』を楽しむ。」

なら歴史芸術文化村のパンフレット

「『なぜ?』が芽生える。『知る』を楽しむ」をコンセプトにした展示や体験プログラムが魅力の文化村。来村者は展示や作品を「見る」、学芸員やスタッフの解説を「聴く」、作品や展示品に「触れる」(一部)など五感を使ったリアルな体験ができるのが特徴です。

文化村を象徴するキーワードが「交流」です。来村者は体験を通して芽生えた興味や関心事をスタッフや参加者同士の対話や、共通の活動を通じて知識を深めていきます。知りたいことをスタッフに気軽に質問でき、また来村者同士が自然と交流できる環境が作られているのが、同村ならではの魅力といえるでしょう。
もうひとつ注目なのが設立された「場所」です。この施設が建てられている天理市杣之内は、『日本書記』にも登場する古道「山の辺の道」からほど近いスポット。周辺には、多くの古墳や史跡が点在し、歴史的にも重要なエリアです。文化村を訪ねた後、周辺スポットを歴史散策できるのもこの土地ならではの魅力です。

特徴ある4つの施設で構成

それでは、文化村の特徴ある4つの施設をご紹介しましょう。

〈文化財修復・展示棟〉国内で唯一の施設「修復工房見学ツアー」

文化財修復・展示棟の外観

こちらの棟には、テーマに応じた企画展示のスペースと文化財の修復工房があります。特に注目を集めているのが修復工房見学ツアーです。このツアーは「歴史的建造物」「考古遺物」「絵画・書跡等」「仏像等彫刻」の4分野における修復工房の作業風景を専門ガイドによる解説を聞きながら見学できるという内容。

「絵画・書跡等修復工房」の様子

各工房では、宮大工をはじめ、美術院国宝修理所の修理技術者など、各分野の専門家が修理や調査を行っています。見学者は特別な見学スペースから作業風景を鑑賞できます。時期によって扱う文化財や作業内容が異なるため、何度参加しても新しい発見があります。


素材に直接触れることができる

建造物と考古遺物の2つの工房では定期的にワークショップが開かれており、ちょっとした修理体験ができる機会もあります。展示スペースでも、開催中の企画展に合わせた講演会や、学芸員によるトークなど、興味深いプログラムを開催。文化財修理の様子を見学できる施設は国内にいくつかありますが、4分野の様子を1年を通じて見学できるツアーがあるのは文化村ならでは。見学、対話、体験を通じ、修理をする専門家の存在や文化財保護の重要性を知ることができるのが、このツアーの最大の特徴といえます。

※修復工房見学ツアーの詳細は最後にまとめてご紹介しています。

〈芸術文化体験棟〉アートや伝統芸能などの体験プログラムを実施


芸術文化体験棟の外観

幼児向けアートプログラム、アーティストの作品展示、アーティスト交流、ホールを使った音楽・伝統芸能イベントなど、多様なアート体験ができるのがこちらの体験棟です。
幼児向けのアートプログラムでは、就学前の幼児を対象に、葉っぱなどの自然物や奈良ゆかりの和紙や墨などの素材に触れ、アート体験ができるプログラムが用意されています。専任スタッフや参加者たちとの交流を通じて、子どもたちの発想と個性を広げていきます。


幼児向けアートプログラムが体験できるスペース

ホール(1F)は272席の座席が用意され、音楽イベント、伝統芸能イベントなどが開催されます。アーティスト交流プログラム(3F)では、国内外のアーティストによる公開制作、一般の方が参加できるワークショップ、鑑賞会なども開催。アート体験を通じ、幅広い年齢層が交流を深め、さらなる興味、関心を広げることができます。

〈交流にぎわい棟〉旬の伝統食材、伝統工芸品などを購入できる憩いのスペース

交流にぎわい棟の内観

奈良の伝統食材をはじめ、地元農産物や伝統工芸品など、珍しい品々が揃っているのが「交流にぎわい棟」です。奈良人形と呼ばれる一刀彫、透かし彫りが鮮やかな奈良団扇など、奈良を代表する伝統工芸品の展示・販売スペースです。奈良漬、そうめん、大和茶など奈良を代表する伝統食材もお土産として購入できます。

〈情報発信棟〉地域の観光拠点としての役割

情報発信棟の内観

天理市をはじめ、県内各地の観光・地域情報のパンフレットなども設置している情報発信棟。文化村の所在地である天理市杣之内町周辺は、物部氏の総氏神として名高い石上(いそのかみ)神宮をはじめ、多くの古社寺、古墳が存在し、古代文化の薫り高いエリアです。同じフロアにはコンシェルジュも常駐しているので、気軽に観光の相談ができるのも便利。また、「交流にぎわい棟」にはサイクルステーションが併設されているので、自転車を借りて、天理市内や山の辺の道、周辺の遺跡や自然を散策するのもおすすめです。

文化の発信地点であり、地域の観光拠点でもある「なら歴史芸術文化村」。「奈良の歴史・文化をどのようにして次世代へ伝えていくのか」という視点をもちつつ、観光と地域が発展する役割をも担っています。これからは、「文化振興から地域の活性化を」という新しい構想にも期待が高まっています。

編集スタッフが見つけた!こだわりポイント

①〈文化財修復・展示棟〉見学ツアーに参加すると、修理に使われる珍しい道具も紹介してくれます。

②〈芸術文化体験棟〉教育プログラムでは「吉野手漉き和紙」といった奈良の伝統工芸品にも触れられます。

③〈交流にぎわい棟〉大和野菜、伝統工芸品など、奈良を代表するお土産が充実しています。

④〈情報発信棟〉渋滞情報も閲覧できるので遠方への帰路も安心です。

<なら歴史芸術文化村>

所在地 奈良県天理市杣之内町437-3
入村料 無料(※催しにより有料の場合あり)
開館時間

文化財・修復展示棟 9:00~17:00/芸術文化体験棟 9:00~20:00/交流にぎわい棟 9:00~18:00(レストランは20:00まで)/情報発信棟 9:00~18:00(トイレは24時間利用可)

休館日 月曜日※祝日の場合は翌平日が休館、ただし交流にぎわい棟、情報発信棟は月曜日も営業
入館料

無料※催しにより有料の場合あり

問合せ

0743-86-4420

アクセス

JR・近鉄天理駅より直行バス、デマンドシャトル、または奈良交通バス勾田下車徒歩15分

URL

https://www3.pref.nara.jp/bunkamura/

◆修復工房見学ツアー

日程:毎日開催(休館日を除く)
※土日祝日は修理技術者が不在。作業内容等によっては平日でも不在の場合あり。
時間:14:30から約40分
会場:文化財修復・展示棟の1階ロビーに集合 
料金:無料
定員:10名程度(先着順)
申込:当日13:00から文化財修復・展示棟の受付で整理券を配布。
※団体(10名以上)での参加は事前に問い合わせ

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