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夫婦で巡る思い出の奈良、再びの修学旅行


涼しくなってきた今日この頃。長年連れ添ったお二人で、ゆったりと初秋の奈良旅はいかがでしょうか。
今回は、修学旅行で訪れた思い出を再び巡りましょう。古都・奈良の良さは、年を重ねてこそ初めて“愉しみ方”がわかるもの。これを機会に、今一度見ておきたい世界遺産や国宝、悠久の自然や、古き良き町並みをじっくりと散策してみては。いつもよりちょっぴり贅沢なランチも楽しみつつ、夫婦水入らずでのんびりと奈良を楽しみましょう。

1.奈良公園の王道。「東大寺」への参道を行く

「奈良って修学旅行で来たことあるね」。今回はそんな思い出話をするご夫婦に、定番のコース巡りの中でもちょっと見逃しがちなスポットをいくつかご紹介します。
まずは、たくさんの鹿たちがいる「東大寺(大仏殿)」の参道からスタートです。
「ボクはいろいろと撮影をしたいな」。
「私は道すがら秋を見つけたり、鹿と遊びながらゆっくり散策したりしたいな」。
マイペースを大切にするご夫婦なら、時々は別行動するのもいいかもしれません。

参道を行くと、目の前にそびえる東大寺の巨大な山門、「南大門」が迎えてくれます。日本最大級の山門で両脇を守るのは国宝の「金剛力士像」。阿吽(あうん)の2体の像が「悪い奴はここから入るな」と言っているような形相でこちらを睨んでいます。「こんなにすごかったかなぁ」と、数十年ぶりに見る像の造形美に感銘を受け、カメラを向けて「カシャッ」と一枚。ついでに山門前で鹿と遊ぶ奥様の姿も写真に収めましょう。

大仏殿の廻廊を通って中に進みます。参道正面中央にある国宝、「八角灯籠」にご注目を。「この灯籠の浮き彫り、すごくきれい」と奥様。

よくよく見ると、確かに表面の唐獅子(からじし)や宝相華(ほうそうげ)などの浮き彫り文様はくっきりとして美しく、楽器を手にする4体の音声(おんじょう)菩薩は古の時代の調べを奏でているようです。1300年の風雪に耐えてきたと思えば、感慨はひとしおです。

大仏殿の堂内は「大仏様」の持つパワーで満ち溢れ、無心で手を合わせてしまいます。堂内は撮影可能なので、ここはご主人の腕の見せどころ。下から見上げるベストアングルで「カシャッ」。今しか撮れない思い出写真をどんどん増やしましょう。

「見てごらん、花瓶に蝶のモチーフを見つけたよ」とご主人。大仏様の左右にある江戸時代の大華瓶(だいけびょう)には珍しい8本脚の「蝶」のモチーフがあります。古くは奈良時代、蝶は大変に人気があり、正倉院の宝物などにも装飾として蝶が表現されています。この8本脚の「蝶」は神格化された想像上の生物ともいわれているのだそう。

2. 静寂な空気、優しい木漏れ日の中を二月堂方面へ

秋の訪れを感じる涼しい風を感じながら石段を登り「二月堂」方面へ向かうと、やがて正面に国宝の鐘楼が現れます。吊るされた大鐘は日本三大名鐘の1つで、「奈良太郎」と呼ばれています。高さは約4m、重量は電車一輌に匹敵する約26トンと、圧倒的な存在感を放ちます。

冬の「修二会(お水取り)」で有名な「二月堂」は目の前。二月堂のご本尊は十一面観音様で、今日もそのお姿を拝することができない絶対秘仏です。また廻廊からの眺めは素晴らしく、目の前に大仏殿と奈良市街地、遠くには生駒山と絶好のビューポイントです。

廻廊から見上げた空はすっかり秋色。「もう、秋なのね」と奥様のつぶやきが聞こえてきそうです。
次は二月堂の隣にある法華堂(三月堂)を訪れましょう。堂内に安置されている10体の仏像は奈良時代の作で国宝に指定されています。中でも不空羂索(ふくうけんさく)観音立像は、仏様には珍しく両手を合わせており、その掌の間には水晶が入っています。小さいですが何とか見つけてみてください。

法華堂をお参りした後は若草山山麓へ向かいましょう。「ここにもたくさんお土産屋さんがあるわね」と、嬉しそうな奥様。ふと若草山の奥側に目をやると、 春日大社のご神体山である「御蓋(みかさ)山」が緑濃い優雅な姿を見せています。

御蓋山は現在に至るまで入山不可のご神域で、約1200年前から人の手が入っていない原始林が広がっています。駅からの徒歩圏内に「神域」に定められた太古からの原始林があるのは極めて珍しく、昭和30年(1955)に国の特別天然記念物に、平成10年(1998)にはユネスコの世界文化遺産に登録されたエピソードは有名です。
ここでちょうどお昼時。奈良名物の「茶粥」で知られた「茶亭ゆうすい」で、ランチタイムを楽しみましょう。

3.「茶亭 ゆうすい」で奈良名物の茶粥を味わう

旅先でのお楽しみは、“ご当地名物を食べること”という人も多いのではないでしょうか。

奈良のご当地名物の1つが「茶粥」です。「茶亭 ゆうすい」の人気メニューは、奈良で昔から親しまれてきたほうじ茶の茶粥と、季節の野菜料理がセットになった「茶粥セット」1400円(税別)。
香り高くさらりとした茶粥を、関西風のおだしの効いたおばんざいが引き立てます。

注文後に練り上げる「わらび餅」も人気の一品。
写真は「ゆうすいのつくりたてわらびもち きな粉・あんこ・黒みつセット」700円(税別)。氷水に浮かぶわらび餅はまだほんのりとあったかく、口に入れると予想以上に弾力のある食感に驚く人が多いそう。
希少な国産本わらび粉を使った「わらび餅」、ぜひ出来立てを味わってみてはいかがでしょうか。

4.「春日大社」、その凛とした神域への道を歩く

「茶亭 ゆうすい」の前の橋を渡ると、およそ1300年前に創建された春日大社への道が続きます。木立に覆われた参道に「なんか、空気感が違うわね…」と奥様の声。この辺りから凛とした雰囲気が漂い、神域に入った気持ちになります。春日の杜の神聖な気で満ちた道を行くと、やがて右側に「一言主(ひとことぬし)神社」のお社が見えてきます。

「一言主神社」は1つだけ願い事をかなえてくれるといわれる人気のお社です。
「何をお願いするのかな…」「ヒミツ!」。こんな夫婦の会話が聞こえてきそうですね。

鮮やかな朱色に塗られた回廊を通り、春日大社の本殿正面へ向かいます。この辺りの参道にはたくさんの燈籠が立ち並び、独特の雰囲気を醸し出します。

春日大社には約3000基の燈籠があり、毎年8月に行われる奈良の夏の風物詩「中元万燈籠(ちゅうげんまんとうろう)」では、全燈籠に灯がともされ幻想的な風景を演出します。全国にある室町時代の燈籠の約7割がここに集まっており、数多くの燈籠の間を歩くと身が引き締まる感じがします。

本殿にお参りした後はさらに奥の「夫婦大国社(めおとだいこくしゃ)」へ向かいましょう。日本で唯一の、夫婦の大国様を祀る「夫婦円満」の最強パワースポットです。ここではぜひお二人揃って参拝してください。

今日は随分と歩きました。東大寺から春日大社への散策はそろそろ終わりです。お二人で会話を楽しみながら参道をゆっくりと一之鳥居に向かいましょう。

5.夫婦で巡る思い出の奈良。2日目は「ならまち」へ

2日目は「ならまち」をゆったりと歩くコースをご案内します。
ならまちは世界遺産の元興寺を中心に広がる、昔ながらの雰囲気が残るエリアです。雑貨などの店舗やレストランなどが点在し、散策にはちょうどよい広さ。「あっ、このお店いいな」と奥様が思わず寄り道をしたくなるような女性好みの店や、こだわりを持ったお店、明治時代からの老舗など、昨日とは違う町歩きが楽しめます。
「町家とかもあって、なんだかステキな町並みね」。
「ほら見てごらん、町名の由来が書かれた看板があるよ」。

ならまちは、奈良時代には元興寺の境内地だったといわれており、今もその時代の町名が残っています。
町名の由来を記した表示板が町ごとにあるので、それを読みながら巡るのもおすすめ。しっとりと落ち着いた町家が立ち並ぶ風景をカメラに収めながら、散策をお楽しみください。

6.ならまちを楽しむ①「萬御菓子誂処 樫舎」の“和菓子のフルコース”

ならまちの一角に佇む和菓子店「萬御菓子誂処 樫舎(よろずおんかしあつらえどころ かしや)」。素材のおいしさが伝わる和菓子と職人気質な店主の巧みな話術が評判で、カウンター席でいただく寿司さながら、店主が目の前で作る「和菓子のフルコース」3,240円(税込)が楽しめます。

「和菓子って、季節感があって大好きなの。情緒ある町家で和菓子をいただくのってステキよね」。
「菓子作りの工程が目の前で見られるっていうけど、いったいどんな感じだろう。楽しみだね!」。

では早速、コースで提供される和菓子4品をご紹介しましょう。
和菓子コースその1、落雁(らくがん)とお番茶

お釈迦様の弟子がお盆に僧侶に振る舞ったことが起源とされる落雁。店主の熟練の手さばきで、木型から美しい紅葉の落雁が打ち出されます。上質の素材を使ったそれを一口いただくと、とろけるような品のよい甘さが口の中に広がります。添えてあるお番茶を一口。落雁の味が余韻を残して引いていくような心地よさが口の中に残ります。

和菓子コースその2、練りきりとお抹茶

白餡をベースに、木ベラでしっかりと練って作られる「練りきり」に美しい菊の模様が施された一品。なめらかな口当たりと上品な甘さはもちろん、中に包まれた粒餡との相性が一層の食感を引き立て、旨みたっぷりのお抹茶と見事に一致した仕上がりです。

和菓子コースその3、わらび餅とコーヒー

本わらび粉と丹波大納言、砂糖で作られたわらび餅は口の中でとろけてしまいそうな柔らかさ。中の餡との食感の違いが、わらび餅の柔らかさを際立たせます。コーヒーは「ストレート」でより一層おいしさが際立つケニアのガチアミ農園の豆がベース。わらび餅との相性があまりにもピッタリで驚きます。

和菓子コースその4、もなかとほうじ茶

餡を皮で包んでいた店主から「一番おいしいうちに召し上がってください」と素早く出された「もなか」は、サクッという音が聞こえてくるような食感で思わず「おいしい!」と声を出してしまうほど。「賞味期限は一瞬です」と店主が言う意味が理解できる味わいです。一緒に出されるほうじ茶は香り豊かで、もなかの味を一層引立てる名脇役です。

よりよい素材を求めて全国の農家を巡るという店主の喜多氏。「そこには人との出会いがあり、最高の素材との出会いがある」と真摯な表情で語ります。「和菓子がおいしいのは、職人が手をかけているからではなく、その素材を畑で作っている農家さんのおかげ。私たち和菓子職人はあれだこれだと変に手をかけず、素材を穢さないように心がけて、お客様がおいしいと思われる食感を表現することに努めるのが仕事だと思っています」。そう話している間も、菓子を作る手はまったく止まることがありません。「さすがは職人だね」とご主人も関心の表情。
菓子作りのかたわら、使う食材や道具も詳しく説明してくれるため、非常に楽しい時間が過ごせるのも、「和菓子のフルコース」の魅力の一つです。ならまちという歴史あるエリアで、こだわりを持って本格的な和菓子づくりをする「樫舎」。本物の味がわかる大人だからこそ、立ち寄るのにふさわしいお店ではないでしょうか。

7.ならまちを楽しむ②「そうめん処スルスル」の“創作三輪そうめん”

2日目のお昼ご飯は、奈良名物の「三輪そうめん」を味わいましょう。
町家を改装して2019年に開店したばかりの「そうめん処スルスル」は、三輪そうめんの本場である奈良県桜井市三輪で90年以上続く老舗製麺所の麺を使用して作る、新しいスタイルのそうめんを提供する話題店です。

「わあ、すごくおいしそう!」と目を輝かせる奥様。フレンチを学んだ店主が作り出すそうめんはアイディアに溢れていて、従来のそうめんのイメージをいい意味で覆してくれます。写真は温かいおだしで提供される「鯛だしトマトそうめん」1,000円(税込)。優しい味わいの鯛だしと、トマトと海老のうまみが詰まったスープに、モチモチした歯ごたえの全粒粉そうめんがしっかりと絡み、まるでパスタのよう。たっぷりと盛られた野菜のトッピングも美しく、食欲をそそります。

8.ならまちを楽しむ③「今西清兵衛商店」の奈良酒の“きき酒“

「三輪そうめん、おいしかったね。そうそう、ご当地グルメといえば奈良は日本酒発祥の地なんだよね。どうだろう、旅の〆においしい奈良酒をいただくのは」。苦笑する奥様を尻目に、意気揚々と店に向かうご主人。
ならまちの「元興寺(がんごうじ)」のほど近くにある、明治17年(1884)創業の造り酒屋「今西清兵衛商店」。今も創業当時の面影を残した佇まいの中で、銘酒を造り続けています。

代表銘柄は「春鹿」。春日の神々が神獣である鹿に乗って奈良にやってきたという伝説から名付けられました。看板商品「純米超辛口」はキレがよく、冷やして軽快、お燗でキリッとした味わいのあるお酒です。
店内では「きき酒」ができ、オリジナルグラス(500円税込)を購入すると5種類の味わいが違う銘柄を楽しめます。

「さくら色、ふじ色、水色、深緑と4色のグラスから選べるのね。全部揃えたくなっちゃうわね」。グラスは正倉院宝物の白瑠璃碗をイメージして作られたもの。「春鹿」らしく、グラスの底に鹿の絵がデザインされていて、とてもおしゃれです。
スタッフが語る商品の説明を「肴」に、きき酒を楽しみましょう。もちろん、気に入った商品は購入可能なので、お気に入りのお酒を家で再び味わえる楽しみもあります。ぜひ日本清酒発祥の地・奈良で、至高の一杯を見つけてみては。
少しマイルドで味わい深い、春鹿オリジナルの奈良漬もお土産におすすめです。また、酒粕入りアイスやアイス最中なども楽しめますよ。

若いころに訪れたときと違う、いろんな「発見」や「学び」に出会える旅へ。かつての修学旅行のワクワク感を思い出しながら、この秋はぜひご夫婦で奈良へお出かけしてみませんか。

<2日目:ならまち散策MAP>

※営業時間などの変更・臨時休業となる場合があります。
お出かけの際は公式ホームページやお電話等で事前にご確認ください

 

<東大寺 DATA>

TEL 0742-22-5511
住所 奈良市雑司町406-1
アクセス JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス(市内循環)で「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約5分。または近鉄奈良駅からぐるっとバス(大宮通ルート・奈良公園ルート)で「大仏殿前駐車場」下車すぐ
拝観時間 大仏殿7:30~17:30(4~10月)、8:00~17:00(11~3月)
法華堂(三月堂)8:30~16:00
二月堂 拝観自由
拝観料金 大仏殿・法華堂(三月堂)/一般(大学生以上)600円
二月堂/無料
駐車場 なし(ただし付近に県営駐車場あり)
 

<茶亭 ゆうすい DATA>

TEL 0742-22-4744
住所 奈良市春日野町158-1
アクセス JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス(春日大社本殿行き)で終点下車、徒歩約約3分。または近鉄奈良駅からぐるっとバス(大宮通ルート)で「若草山麓」下車すぐ
営業時間 11:30~16:30(L.O.16:00)
定休日 木曜、金曜
駐車場 なし(近隣の有料駐車場を利用)
 

<春日大社 DATA>

TEL 0742-22-7788
住所 奈良市春日野町160
アクセス JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス(市内循環)で「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約10分・または近鉄奈良駅からぐるっとバス(大宮通ルート)で終点下車、徒歩すぐ
拝観時間 本社参拝6:30~17:30(11~2月は7:00~17:00)。
夫婦大國社9:00~16:30
一言主神社 参拝自由
御本殿特別参拝9:00~16:00
拝観料金 境内自由。御本殿特別参拝500円
駐車場 100台(有料)
 

<萬御菓子誂処 樫舎 DATA>

TEL 0742-22-8899
住所 奈良市中院町22-3
アクセス 近鉄奈良駅から徒歩約10分
営業時間 9:00~18:00
※「和菓子のフルコース」は要予約、所要時間は約1時間30分~2時間
 (内容はおまかせ。季節により提供する和菓子は変わります)
定休日 ⽔曜(営業の場合もあり)
駐車場 3台(無料)
 

<そうめん処スルスル DATA>

TEL 0742-23-6435
住所 奈良市元興寺町19
アクセス 近鉄奈良駅から徒歩約15分
営業時間 11:30~15:00(L.O.)、土日祝11:00~14:30(L.O.)
※出汁がなくなり次第終了
定休日 月曜、火曜
駐車場 なし(近隣の有料駐車場を利用)
 

<今西清兵衛商店 DATA>

TEL 0742-23-2255
住所 奈良市福智院町24-1
アクセス 近鉄奈良駅から徒歩約15分
営業時間 10:00~17:00(きき酒は16:30受付終了)
※きき酒は季節により提供銘柄が変わることがあります
定休日 お盆、年末年始、イベント開催時など
駐車場 5台(無料)※運転をされる方はきき酒をご遠慮ください。

 

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