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古都奈良の主な年間行事

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東大寺二月堂修二会(お水取り・お松明)

東大寺二月堂修二会(お水取り・お松明)(2017年)

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2017年の主な行事予定表(時間割)はこちら

写真提供/奈良市観光協会  


お松明


お松明


出番を待つ松明


松明をかつぐ童子


籠松明づくり


お水取り


ニ月堂


達陀帽いただかせ

 

奈良に春を告げる東大寺二月堂修二会(お水取り・お松明)。天平勝宝4(752)年に始まってから1回も途絶えることなく続き、今年で1266回目を数えます。本行は3月1日(水)~14日(火)までの2週間ですが、2月後半から始まる前行とあわせれば約1ヶ月にも及ぶ大きな法会です。12~13日の深夜に行われる「お水取り」や、二月堂の舞台に毎晩あがる「お松明」はよく知られますが、そのほかにも興味深い行事やポイントはたくさんあります。前行期間中から本行後まで、キーワードから見どころなどをご紹介しましょう。

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行事の内容

大中臣祓(おおなかとみのはらい)

内容本行前日の夕闇迫るころ、密教をつかさどる咒師(しゅし)役の練行衆が、幣(へい)をもって神道と関わり深いことばを「黙って」読み、ほかの練行衆を祓(はら)って歩きます。わずか10分ほどで終わりますが、神仏習合を目の当たりにする興味深い行事です。春を待ちきれない天狗たちが、これをみて騒ぎ風を起こすことから「天狗寄せ(てんぐよせ)」の別名をもちます。
時間、場所、注意事項【日時】2月28日午後6時~
【場所】二月堂北側階段下

授戒

内容1日の午前0時45分、「おめざ~、おめざ~」の声に練行衆が起き、二月堂北側の階段下の参籠宿所(さんろうしゅくしょ)から細殿(ほそどの)をはさんだ食堂(じきどう)に向かいます。和上(わじょう)を勤める練行衆が、戒めを守れるかどうかを練行衆に問うと、「よく保つ、よく保つ、よく保~つ」の唱和が返ってきます。もちろん見学者は中には入れませんが、場合によっては戸の隙間からわずかにのぞき見ることもできます
時間、場所、注意事項【日時】3月1日午前0時45分~
【場所】二月堂北側階段下の食堂

一徳火(いっとくび)

内容授戒を終えた練行衆は二月堂に上がり、法要の準備を行いますが、この時点では法要の行われる内陣はまだまっくらです。堂童子が火打石で新しい火を切り出します。直前に二月堂内の明かりはいっさい消され、カチッという火を切り出した音と同時に、青い閃光がフラッシュをたいたように走ります。誕生した火は燈明皿に移され、堂司が内陣に運び入れると、いよいよ二週間にわたる法要の本格的な始まりです。またこの火は1年間消されることはありません。
時間、場所、注意事項【日時】3月1日午前2時~
【場所】二月堂礼堂

六時の行法(ろくじのぎょうぼう)

内容堂内に新しい火が入った後に勤められるのが「日中(にっちゅう)」の時(じ)です。修二会では昼から深夜まで、1日6回の時(じ)が勤められ、これを「六時の行法」と呼びます。「日中(にっちゅう)」、「日没(にちもつ)」「初夜(しょや)」「半夜(はんや)」「後夜(ごや)」「晨朝(じんじょう)」の6回で、練行衆らによる美しい声明(しょうみょう)が唱えられます。内容は本尊の十一面観音に一年の罪をひたすら懺悔(さんげ)し、また本尊を称美し、新たな1年の国家の安泰や、世界平和を祈ります。夜には、時と時の合間に法螺貝も吹き鳴らされ、大きな音に驚かされます。また礼堂では、体重を乗せて膝を板につよく打ち懺悔する「五体投地」も行われます。
時間、場所、注意事項

【日時】
日中:連日午後1時頃~(1日は午前2時30分頃~、5日は午後0時30分頃、8日は午後1時20分頃~)
日没:連日、日中や掃除に引き続き行われる(1・7・12日は午後4時30分頃~)。
初夜:連日午後7時45分頃~(5・12日は午後8時30分頃~、14日は午後6時50分頃~)
半夜、後夜、晨朝は、初夜以後休憩や掃除、各行事をはさみつつ行われる。晨朝の時の終了時間は次の通り。1・2日:午前1時頃、3日:午前3時30分頃、4日:午前1時30分頃、5日:午前2時15分頃、6日:午前1時頃、7日:午前1時30分頃、8~11日:午前0時20分頃、12日:午前3時30分頃、13日:午前1時頃、14日:午前0時20分頃(いったん宿所に向かったあと再度上堂、満行して下堂するのは午前3時30分頃)
【場所】
二月堂内陣。いずれも東西南北の局から聴聞可能。五体投地は西の局から見ることができる。
※3月12日の初夜以降は二月堂の講社の関係者の方の聴聞が中心となります。一般の方の入堂が許される場所は限られますので、あらかじめ理解した上で聴聞しましょう。

練行衆(れんぎょうしゅう)

内容修二会に参籠する僧侶は全部で11人。毎年12月16日に発表されます。役柄は上から「和上(わじょう)」「大導師(だいどうし)」「咒師(しゅし)」「堂司(どうつかさ)」の四職(ししき)と、「北座衆之一」「南座衆之一」「北座衆之二」「南座衆之二」「中灯」「権処世界」「処世界」の平衆(ひらしゅ)です。そのほか、三役や童子など身の回りの世話をする人々を含め、総勢40人もが、宿所を中心に「合宿生活」を送ります。

局(つぼね)

内容六時の行法は、二月堂の東西南北に設けられた局と呼ばれる部屋で聴聞することができます。期間中は畳敷きとなりますので座って聴くことができますが、やはりしんしんと冷えてきます。中からは内陣で行を勤める練行衆の様子がよくみえます。ただし東の局は、12~14日の3日間のみ、内陣がほぼ見わたせるくらいに中の戸が開きますので、練行衆のようすや内陣の中に興味がある方はこの日はこちらから聴聞するとよいでしょう。また西の局は正面に戸帳と呼ばれる白い布がかかっていますので、幕があがったときにしか内部をみることはできませんが、白布にうつる練行衆の影法師も情緒があります。
時間、場所、注意事項【場所】局の中へは、それぞれの扉からあがります。ただし、局の中では私語、録音、撮影、携帯電話、飲食は禁止。静かにマナーを守って聴聞しましょう。聴聞したい人はひざ掛けやカイロを用意したり、ズボンや靴下を重ねばきするなどして、暖かくして出かけましょう。

食堂作法(じきどうさほう)

内容一日の行はお昼の食堂での作法から始まります。大きな長方形をかくように席についた練行衆の前に、その日の唯一の食事となる一汁二菜の膳が整えられていきます。食事を前にして、長い長い祈りが続きます。食べ始める合図は、食堂の中央におかれた大きなおけから、堂童子が柄杓を手にし、くるりと1回まわったとき。食事中話してはいけないので、お湯の催促は箸でお膳をたたくことが決まりです。目を引くのは山盛りに盛られたごはん。もちろん全部食べるのではなく、手をつけなかったものは行を支える人々の食事となります。また少量を紙に包み、つつんだものは「さば」として、食堂を出た練行衆が閼伽井屋の屋根に向かって投げます。ちゃっかりとおこぼれを待つ鹿の姿も見られます。
時間、場所、注意事項【日時】連日正午~(3月5日は午前11時30分~、3月8日は午後0時20分頃~)
【場所】二月堂下の食堂

数取懺悔(かずとりさんげ)

内容「日中」の時に引き続き、中灯、権処世界、処世界の三人が、内陣から礼堂に出て、三千遍の礼拝を行います。3000回とはいっても、10回の後は10、20、30、…100回、100回のあとは100、200、…1000と数え、これを3セット行うので、実数は3000回ではありませんが、合掌した手を頭上に大きく手をすりあげ、何度も礼拝を行うのはかなりの運動量で、ときには頭から湯気が立ち上るほどです。戸帳の端に立った堂司が、速度のようすを見ながら大きな声で数を取ります。上座の練行衆も内陣で行っていますが、最後まで行うのはこの3人だけです。
時間、場所、注意事項【日時】3月5・7・12・14日の日中の時のあと(5日は13時頃~、他の日は13時30分頃)
【場所】二月堂礼堂。西の局から聴聞可能

松明

内容「お松明」の名で呼ばれるくらい、修二会の代名詞として知られる大きな松明。担いでいるのは練行衆ではなく、それぞれに一人つく、世話係りの童子と呼ばれる人々です。もともとは道明かりに過ぎなかったのが、どんどん大きくなり、今の形になりました。竹の軸に杉の葉をさして、毎朝童子自ら作ります。1~11日と13・14日の通常の松明は、長さ約6m、重さは60kg、12日の籠松明は長さ8m、重さ80kgにもなるといいます。火の粉を浴びれば無病息災、落ちた杉の葉は競うように拾われていきます。8日の午前中は、食堂南側で籠松明づくりの仕上げをみることができます。
時間、場所、注意事項【日時】
3月1~11日と13日:午後7時。松明10本
3月12日:午後7時30分。松明11本(籠松明)
3月14日:午後6時30分。松明10本がいっせいに並ぶ
【場所】お松明は二月堂北側の階段から舞台を通って南側へ抜けます。お松明は二月堂下の芝生のほか、二月堂の舞台からもみることができます(12日、14日を除く)。この場合、差懸を踏み鳴らして(「四股を踏む」といいます)堂内に入る練行衆の所作も同時に見ることができます。芝生も舞台上とも、2時間前には到着しているのが無難です。
※12日は関係者しか芝生の中に入ることができません。人出も多く警察の誘導に従い、歩きながらお松明を見ることになりますので、ゆっくりみたい方は別の日に来られることをオススメします。

神名帳(じんみょうちょう)

内容「初夜」の時のあとに毎晩読み上げられる神名帳。はじめはゆっくり重々しく、次第に速くなり、後段は聞き取れないほどのスピードで、「~の大明神、~の大明神」と日本全国、522柱の神々の名前を読み上げます。「初夜」の時がおわったあと、法螺貝がひとしきり吹き鳴らされ、やがてパンパンと拍手(かしわで)の音が聞こえ、「例におって~」の声が聞こえたら、神名帳読み上げのはじまりです。
時間、場所、注意事項【日時】連日、初夜の時のあと
【場所】二月堂内陣。内陣の北側で読み上げられるので、北の局からだと最もよく声が聞こえます(読んでいる姿は見えません)。13、14日、東の局の北寄りの位置からはよく見えます。
※3月12日は二月堂の講社の関係者の方の聴聞が中心となります。一般の方の入堂が許される場所は限られますので、あらかじめ理解した上で聴聞しましょう。

過去帳(かこちょう)

内容聖武天皇をはじめ源頼朝など、歴史の教科書で目にする人物をはじめ、東大寺に寄進をした人や、建造に関わった人々など、大勢の名前を読み上げる過去帳。緩急や抑揚をつけて、ときにはリズムよく、ときには厳かに、1時間弱の時間をかけて読み上げられます。なかでも有名なのが「青衣の女人」。鎌倉時代の練行衆が過去帳を読み上げていたところ、「どうしてわたしを読み落としたのか」と青い衣の女性が現れたため、あわてて「青衣の女人」と読み上げると、姿がかき消えたといいます。「当寺造営の大施主、将軍頼朝の右大将」と伸びやかな声が聞こえたら、もうすぐ。小さく低い声で、「青衣の女人」の名が呼ばれます。
時間、場所、注意事項【日時】3月5日と12日の神名帳後の休憩を終えたあと。
【場所】二月堂内陣。内陣北側で読み上げられるので、北の局からだと最もよく声が聞こえます(読んでいる姿は見えません)。
※3月12日は二月堂の講社の関係者の方の聴聞が中心となります。一般の方の入堂が許される場所は限られますので、あらかじめ理解した上で聴聞しましょう。

法華懺法(ほっけせんぽう)

内容「半夜」の時のあと、礼堂で行われる声明(しょうみょう)。練行衆3人で唄われますが、美しい音楽が非常に印象的な声明です。西の局には静かに聴き入る聴聞者の姿が多く見られます。
時間、場所、注意事項【日時】「半夜」の時のあと3月1~4日:午後11時頃~3月8~11日:午後10時30分頃~
【場所】二月堂礼堂。西の局から聴聞可能

走り

内容『二月堂縁起』によれば、修二会の創始者・実忠(じっちゅう)は、笠置の山中で目にした天界の菩薩たちの法要に感動し、人間界でも行いたいと願い出ましたが、「天界の速い時間の流れに追いつくために走って法要を行う」と誓ったことで、これを行うことを許されたといいます。その伝説を色濃く感じさせるのが「走り」の行法です。内陣をぐるぐるとまわる練行衆たちはいつか一人、二人と差懸を脱ぎ、静かに礼堂に走り出ては五体投地を行います。「走り」が始まる前、堂童子によって戸帳が巻き上げられるさまは必見。走り終わった後、練行衆につづき、聴聞者にも閼伽井屋(あかいや)から汲み上げられた香水(こうずい)が配られます。
時間、場所、注意事項【日時】いずれも「半夜」の時のあと
3月5日:午前0時30分頃~
3月6・7日:午後11時15分頃~
3月12日:午前0時15分頃~
3月13日:午後10時50分頃~
3月14日:午後10時頃~
【場所】内陣と礼堂。西・南・北の局から見学可能。また香水をいただくなら、西の局で見るといいが、混雑するためいただけないこともある。
※3月12日は二月堂の講社の関係者の方の聴聞が中心となります。一般の方の入堂が許される場所は限られますので、あらかじめ理解した上で聴聞しましょう。

小観音出御(こがんのんしゅつぎょ)と後入(ごにゅう)

内容二月堂の本尊は秘仏の十一面観音で、大きい大観音と小さい小観音とがあります。いずれも絵でしかその姿を見ることはできませんが、修二会は前半の7日間は大観音に、後半の7日間は小観音に祈りを捧げます。このうち小観音は難波津に流れついた人肌の生身の観音だったとの伝説があり、この小観音を東大寺にお迎えしたのを再現するのが、この小観音の出御と後入です。夕方西正面から礼堂に運び出された小観音の厨子(ずし)は、練行衆や東大寺僧の礼拝をうけたあと、そこに安置され、日付が変わった深夜、「後夜」の時の途中で、内陣と局の間の外陣(げじん)をぐるりとまわって、ふたたび南側から内陣に戻され、西側正面に安置され、法要の対象がこのときに入れ替わります。
時間、場所、注意事項【日時】
小観音出御:3月7日午後6時
小観音後入:3月8日午前0時30分頃
【場所】いずれも二月堂礼堂と外陣。礼堂からは見学可能

水取り

内容二月堂下の閼伽井屋(あかいや)の若狭井(わかさい)から、水を汲み上げる行事。閼伽井屋の中へは、咒師や堂童子など、限られた人しか入ることはできません。奏楽の中、1時間ほどかけて二月堂内陣に水を運ぶ、修二会の中心的行事です。伝説では、若狭の遠敷(おにゅう)明神が釣りに夢中になって二月堂へ来るのが遅れたため、おわびのしるしに水を湧かせたといいます。黒と白の鵜(う)が岩から飛び立ち、そのあとが若狭井となったとされ、閼伽井屋の屋根には、この鵜が造作されています。
時間、場所、注意事項【日時】3月13日午前1時30分頃(「後夜」の時の途中に行われる)
【場所】二月堂下の閼伽井屋と北側の階段

達陀(だったん)

内容国宝の木造建築を舞台に、大きな松明が参拝者をわかせるお松明。火事にならないかと心配になりますが、さらに驚かされるのがこの達陀です。二月堂内陣の中で、直径60cmほどの松明に火がつけられ、「だったん帽」と呼ばれる帽子をかぶり、火天と水天に扮した練行衆が、法螺(ほら)や鈴、錫杖(しゃくじょう)の音にあわせて、西正面で前後に飛び跳ねます。松明をかかえた火天は、そのまま松明を引きずりながら内陣を一周、これを炎が収まるまで続けます。最後は礼堂に松明が投げ倒され、聴聞者を驚かせます。
時間、場所、注意事項【日時】
3月12~14日(実際の日付は下記の通り)の「後夜」の後の、咒師作法に続けて行われる
3月13日:午前3時頃~
3月14日:午前0時45分頃~
3月15日:午前0時頃~
【場所】二月堂内陣と礼堂。12日以外は東西南北すべての局から見学可能

だったん帽いただかせ

内容行が無事終わった15日の朝、二月堂南の階段を上りきったところでは、「だったん帽いただかせ」として、子どもたちに帽子をかぶせる行事が行われる。実際の行中で使われた達陀(だったん)帽をかぶせてくれるもので、健康でよい子に育つとのことから、カメラを持った親子連れが多く訪れる。もちろん頼めば大人もかぶせてもらえる。
時間、場所、注意事項【日時】3月15日10時頃~15時頃
【場所】二月堂南側の階段を上りきったところ。料金は志納

名物のうどんと寿司

内容二月堂北側の休憩所では、12~14日の3日間だけ、うどんや巻き寿司、甘酒などが売られます。とくにうどんのだしは絶妙の味わい。この3日間は達陀(だったん)があるため聴聞者も多く、休憩所も賑わいます。しんしんと冷えるお堂の中の寒さがこたえてきたら、ちょっと抜け出して休憩するのも楽しいものです。3日間とも行の終わる時間まで営業しています。
時間、場所、注意事項【日時】3月12~14日夕刻~その日の行の終わる時間まで
【場所】二月堂北側の休憩所(北側の階段を上りきった左手)

東大寺二月堂修二会 問い合わせ

東大寺 0742-22-5511
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アクセス

JR・近鉄奈良駅から市内循環バス約5分、
大仏殿・春日大社前下車、徒歩約15分

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